第68回 私達を癒してくれる鳥達は!!

文:松下 猛

megumi68 野鳥の種類は全世界で約9,600種あまり、日本では約650種です。国土面積が全世界の0.25%しかない日本に全世界の7%もの野鳥がいます。日本は野鳥の宝庫なのです。その理由は国土面積の67%が森林であり、保水力豊かな森から流れ出る清流は水生動物を育み、植物プランクトンの豊富な水は海に流れ込み海水の栄養分も豊かにしているからです。森林ボランティアの皆さんは森を整備することにより川や海の栄養分を豊かにして沢山の生物が棲みやすい環境づくりをしているのです。
 気候が温暖な日本には四季があり、鳥達が春には南から北へ、秋には北から南へ渡りをします。その距離約6,000kmにもなります。結果四季各々異なった野鳥を見聞きすることが出来ます。
 春3月末から4月初旬になると冬を東南アジアの温暖な所で過ごしたツバメ類、センダイムシクイ、オオルリ、ヤブサメ、ツツドリ、キビタキが日本に上がって来ます。5月に入るとアオバズク、ホトトギス、カッコー、ブッポウソウ、サンコウチョウ等も到来します。この頃は青葉が繁り、鳥たちの美しい歌声は聞けても、姿はなかなか見つけにくいものです。皆さんも作業しながらその囀り声を修得すると作業もより楽しくなります。鳥達は5~6月の繁殖期が過ぎると雛を外敵、特にカラス、タカ、ヘビから守るために親鳥はあまり鳴かなくなります。7~8月の真夏の森で鳴いてくれるのは、ソウシチョウ(相思鳥)、ヒヨドリ、ウグイス、コジュケイ(小綬鶏)位です。
 なーんだ!ヒヨドリかと言う声をよく耳にしますが、ヒヨドリはキビタキに次いで多彩な鳴声の持主で他の鳥の鳴き真似もします。しかも純和製です。ヒヨドリを見に来る外国のバードウォッチャーもいる位です。ソウシチョウとコジュケイは中国から入ってきた鳥ですが今や日本の山野で繁殖し、ソウシチョウは同じ環境のウグイスと上手に棲み分け、コジュケイはキジやヤマドリと仲良く生活して純日本種の野鳥の棲息環境に悪影響を与えていません。特に六甲山系の夏に囀ってくれる鳥はヒヨドリと数少ないクロツグミ以外はソウシチョウだけと言ってもよい位です。
 今年の春の野山に沢山の毛虫が発生しました。これは小鳥たちに重要な動物性蛋白質で、お陰で沢山の雛が育ったことでしょう。雛の巣立ちまでに親鳥が運んでくる毛虫は1万数千匹と言われています。親鳥も食しながら年2回繁殖すると計算して3万匹の毛虫を食べることになります。それでも雛の75%は兄弟競争に敗れ外敵に襲われ、成鳥になっても平均3年位の寿命なので小鳥の平均寿命は1.5年位と言われています。彼女達の生存競争は大変厳しいものなのです。森林整備作業をしている時に聞こえてくる鳴き声は疲れを癒してくれます。「小鳥さんありがとう!」