第87回 姿も鳴き声も美しい夏鳥「オオルリ」

文・写真 森 逸男 (会員)

 毎年4月になると、次々に色々な夏鳥が南の国から日本に渡ってきます。その中で、姿も鳴き声も最も美しい野鳥が「オオルリ」です。

オオルリ:スズメ目ヒタキ科(夏鳥) 学名:Cyanopyila cyanomelana

 バードウォッチャーの中でも特に人気のある夏鳥で、オスは頭から背中そして尾まで身体の上半面が鮮やかな瑠璃色(青色)であり、体がやや大きめであることから「オオルリ」と名付けられました。一方でメスは、大きさはオスと変わらないものの、薄い褐色の地味な外観です。
 初夏に日本に渡って来たオオルリは、平地から山地のやや暗い森林に棲み、ペアで繁殖に入ります。オスは、高い木の梢などで「ピーリー、ピールリ、ピールリチャッ、ジジッ」とよく通る声でさえずり、縄張り宣言をします。このさえずりの声は、ウグイス、コマドリと並んで「日本三鳴鳥」として称えられています。
 もともとは、渓流沿いの崖の窪みなどにコケを集めて巣を作り、子育てをしていましたが、最近はあまり人が来ない森の中の神社などの建物でも繁殖をするようになってきています。
 森の俱楽部の活動地では、2015年6月に三木市垂穂活動地(当時はグリーンピア三木)拠点のビレッジパル周辺で、8人
  ほどのメンバーとともに活動をしていると、近くの木立でオオルリのペアが盛んに鳴き交わしながら、建物の方を気にしている様子に気付きました。
 よく観察すると、オスは小さなクモをくわえていました。メスは普段はあまり鳴き声を上げないのですが、活動メンバーを警戒するように甲高い声で鳴き続けていました。
 建物を見まわしたところ、換気扇の窓枠に巣があり、中に4羽のヒナがいるのを発見しました。子供たちに餌を運んでやりたいのに、活動メンバーがいるためにそれができず、親鳥たちは焦っていたのです。
普段は人気のない建物を見つけて巣作りをしたのに、急に何人もの人間が来て、驚かせてしまったと思います。野鳥の子供に対する愛情を改めて思い知らされたエピソードです。
 「青い鳥」は幸福を表す言葉として使われています。皆さんもオオルリを見つけてその美しい姿と鳴き声を楽しんでください。